07 桜島ビジターセンター

館外の景色と見比べて

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夏休みも終盤になるが、帰省や観光の方々で桜島はにぎやかだ。
桜島ビジターセンターにもお客さんが多い。
自由研究だろうか。メモを取りながら熱心に見学する子どもたちの姿は、この時期ならではの光景である。

桜島ビジターセンターは、火山のミニ博物館だ。
「博物館」と称するには少々頼りない広さだが、映像や展示で桜島を伝える施設。観光情報も提供している。
1カ月に数回、ボクもスタッフとして勤めている。

ここを楽しむもっとも手軽な方法は、シアタールームに入ること。
11分間の短い映像の中に、桜島のみどころがしっかりとまとめられている。
簡単に概要がつかめるので、時間がない方にもお勧めだ。

見学のコツをひとつ紹介したい。
センター館内の展示と館外の景色を見比べること、である。
地震波形が大きく動いたら、外へ出てみよう。山が爆発しているはずだ。
植生遷移のコーナーを見たら、すぐそばの遊歩道を散策してみよう。模型そっくりの景色が見られるはずだ。
館内の展示で完結せずに、外の景色も見て歩けば、よりこの地への理解と印象が深まるだろう。
桜島の屋外には、「本物の展示」があふれているのだ。
屋根のある博物館・ビジターセンターと、屋根のない博物館・桜島。
両者を組み合わせない手はない。

とはいえ、こういった見方はなかなか難しいし、それだけでは伝わらない魅力もたくさんある。
そこで、NPO法人桜島ミュージアムでは、センターを拠点にガイドツアーも行っている。
・・・と、ちょっと商売っ気を出してみました。
ガイドの有無はさておき、桜島を知りたい方は、大人も子供もぜひ立ち寄ってみてほしい。
なにげなく見ていた景色がガラッと変わる、貴重な体験ができるかもしれない。
入館無料なので、お気軽に。

NPO法人桜島ミュージアム 大村瑛
『南日本新聞』 2012年8月21日「桜島ルーキー日記(桜島ビジターセンター)」 ※筆者本人により一部加筆修正

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