36 サクラジマアイランドビュー

旅の楽しみ方広げる

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2011年に誕生した周遊バス「サクラジマアイランドビュー」が好評だ。

桜島港を起点に、島の西側にある観光スポットを1時間で巡る、周回コース。
日中は約30分に1便運行で、500円の一日乗車券を購入すれば、乗り降り自由だ。
すでに定番となったこのルート。
展望所以外のバス停も魅力的で、1時間といわず1日楽しむことだってできるのだ。

袴腰エリアでは、「火の島めぐみ館」「レインボー桜島」「ビジターセンター」に停留所がある。
それぞれ徒歩で行き来できる距離だ。
道の駅、レストラン、温泉、博物館、公園や足湯と、みどころが多いので、あっという間に次のバスが来る30分後になるはずだ。
ビジターセンターからは、海沿いに遊歩道が整備されている。
次の停留所である烏島展望所へと続いているので、歩いて先回りしてもよいだろう。

「赤水湯之平口」と「赤水麓」は、特におすすめの停留所なのでぜひ途中下車したい。
路地の多い赤水集落を散策し、ちょっと疲れたらカフェやお土産物屋で一服しよう。
窯元で陶芸体験をしたり、避難港で海を見ながらのんびりしたりするのもよし。
工夫次第では、何時間でもいられる場所だ。

そして、終点のひとつ前の「桜洲小学校前」。
停留所すぐの神社と小学校を見れば、火山の麓にも他地域同様の生活があることが感じられるだろう。
体力が残っていれば、海沿いを歩いて桜島港を目指そう。
養殖いけすや霧島連山を眺めつつ、20分も歩けばもう到着だ。

アイランドビューの登場で、桜島の旅の選択肢が増えた。
駆け足でまわりたい人からじっくり滞在したい人まで、旅の楽しみ方は十人十色。
来訪者の様々な要望に応えられるような、懐の深い地域でありたい。

NPO法人桜島ミュージアム 大村瑛
『南日本新聞』 2013年10月22日
「桜島ルーキー日記(サクラジマアイランドビュー)」 ※筆者本人により一部加筆修正(2020年1月31日)

本バスについては、こちらもご確認ください。https://www.kagoshima-yokanavi.jp/kotsu/kagoshima/sakurajima.html

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